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最高裁判決を受けての質問状最高裁判所第一小法廷 6月12日に言い渡されましたNHK、NHKエンタープライズ、ドキュメンタリージャパンに対して起こした訴訟判決について、上告人(原告)に理解できない部分が多いため、以下のような質問をいたします。御返事をお待ちしております。 <質 問> 1、番組内容の削除を行った1月29日から30日の経緯について、事実認定が異なっているのは何故でしょうか? * 最高裁が書いた経緯では、29日に試写が行われたあと、野島直樹総合企画室担当局長が永田浩三チーフプロデューサーに4か所の削除の指示と秦郁彦教授のインタビュー追加を指示し、「その後」伊東律子番組制作局長および松尾武放送総局長の指示に基づいて台本の修正および本編集が行われたことになっています。そして次の項目に、安倍晋三内閣官房副長官に会ったことが書かれています。
*原審(東京高裁)の判決文では、「同月29日から同月30日の本件番組の放送まで」という項目を立て、野島企画室担当局長が、安倍内閣官房副長官に会った後、松尾総局長、伊東制作局長、吉岡民夫教養番組部部長などの番組担当者や責任者がいるにもかかわらず、永田チーフプロデューサーに直接4点の削除と秦教授のインタビューを指示したうえ、難色を示した永田チーフプロデューサーに「毒を食らわば皿までだ」と言って削除を強要したことが書かれています。 最高裁が、改変の最も重要な経過を「削除」し組み換えを行ったのは、最高裁が事業者の編集権を擁護するために意図的に事実関係を曖昧にしたように感じられ、裁判官として正当な行為ではないと考えられますがいかがでしょうか? 2、最高裁判決では「放送法」を引用して、番組編集の自律性について、「国民の知る権利に奉仕するものとして表現の自由を規定した憲法21条の保障の下にあること」「放送事業者による放送が公共の福祉に適合するように番組編集に当たって遵守すべき」と解釈しています。そして「表現の自由の保障の下、公共の福祉の適合性に配慮した放送事業者の自律的判断にゆだねられているが、これは放送事業者による放送の性質上当然のことということもでき、国民一般に認識されていることでもあると考えられる」と述べています。 (最高裁判決21ページ) そこで、以下についてお伺いします。
1) 放送事業者とは具体的に誰のことでしょうか? 2)「国民一般に認識されている」という言葉が二回でてきます。裁判所の判決は法的根拠に基づくものでなければならないと考えますが、「国民一般」とはどのような法的根拠に基づき、誰を指しているのでしょうか?あるいは、どのような情報・統計あるいは資料に基づいているのでしょうか?
3、「格段の負担」(22ページ)とは具体的にどのような負担をいうのでしょうか? 1) バウネットジャパンに示された「番組提案表」には、「法廷をつぶさに追う」とあり、コメンテーターとして、「女性国際戦犯法廷」の強力な推進者の一人であった高橋哲哉助教授とバウネットの運営委員であった内海愛子教授の名前が書かれています。これは相当強力な「客観的に見て取材対象者に取材に応ずるという意思決定をさせる原因となる」ものではないかと思いますが、いかがでしょう? 2) あるいは、違反の内容や違反した場合の慰謝料を明記した契約書を交わすことを想定しているのでしょうか? そうであるなら、取材者は信頼関係の上に立った取材ができず、「知る権利に奉仕する」取材がしにくくなるのではないでしょうか? 3)「DJによる実際の取材活動は、そのほとんどが、取材とは無関係に当初から予定されていた事柄に対するものであり、原告に格段の負担が生ずるものとは言えない」 (23ページ)とあります。 当初から予定されていた事柄であるとはいえ、限られた人だけが出入りしていたところに、映像を撮るメディアが入るか入らないか自体は、人権問題とも関わる重大な負担ではないでしょうか。もし、了解を得ずに入って撮影するならば、不法侵入になるうえ、プイラバシ―侵害などの人権侵害になります。また、一般に公開されていないところに入って撮影したり、時間を取ってインタビューをしたりすることを受け入れることは、主催団体・被害女性にとって重大な負担となります。取材対象になった一つ一つの出来事について撮影の承認を得たり、討議に時間をかけて取材の受け入れを決定したりしているのですから、「負担を生じていない」とは言えません。ニュースなどの取材とは異なると思いますがいかがでしょう? 4、「番組の編集段階における検討により最終的な放送の内容が上記説明と異なるものになる可能性があることを認識することができたものと解される」(24ページ)について 被取材者は、取材を受ける時、全く異なることも予定して受ける、すなわちどのように利用されても保護されないということを認識できていたはずであるということでしょうか? これでは国民の知る権利を奪う独裁体制の中にある体制側メディアと同じ状況ではないでしょうか? 以 上 2008年8月21日
「戦争と女性への暴力」日本ネットワーク |
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