盧武鉉韓国大統領訪日に際して、
日本軍「慰安婦」問題の解決と
麻生発言の撤回を求める
日本政府への要望書
内閣総理大臣 小泉純一郎様
来る6月6日に盧武鉉韓国大統領がはじめて日本を訪問し、小泉純一郎首相との日韓首脳会談が予定されています。しかしながら、6月2日に政府与党・自民党の麻生太郎政調会長は「創氏改名は朝鮮人が望んだ云々」という日本の朝鮮植民地支配を正当化する発言をし、それが問題化するや謝罪はしたものの、発言の撤回そのものは拒否しています。麻生発言は、日本と朝鮮半島との間で過去の植民地支配や侵略戦争をめぐる歴史認識問題がいまだに解決していないことを示しています。これまでの10年間、日本軍「慰安婦」制度被害者が勇気をもって告発したにもかかわらず、被害者や国際社会が望む謝罪・補償等がなされていないのは、こうした日本政府閣僚、自民党有力政治家のおそまつな歴史認識のあり方と密接に関わっていると言わざるを得ません。「未来志向」の新しい日韓関係を構築するためにこそ、日本政府の側が自主的に「過去」の問題を解決するとともに、朝鮮半島への再侵略につながる有事法制を即時撤回することが不可欠です。
戦争と女性への暴力の撤廃をめざすVAWW-NET ジャパンは、朝鮮半島の平和実現と2000年「日本軍性奴隷制を裁く女性国際戦犯法廷」で出された「慰安婦」制度被害者への謝罪・補償の必要性を明記した「勧告」の履行を求める立場から、日韓首脳会談に際し日本政府に次のことを強く要望します。
1.日本政府は、日本軍「慰安婦」制度被害者をはじめ日本の植民地支配と侵略戦争によって被害を与えた人々(在日朝鮮人を含む)に対する謝罪・補償に関する国連機関等の勧告を受け入れ、被害者救済のための具体的な解決策を表明すること。
2. 日本政府は、麻生発言のような植民地支配と侵略戦争の歴史への歪曲を許さず、同じ過ちを繰り返すことのないよう歴史的事実に真摯に向き合う歴史教科書・歴史教育に取り組むことを表明すること。
3.日本政府は、朝鮮半島と北東アジアの平和を実現するために、朝鮮半島への再侵略につながる戦争準備体制をつくるための有事法制を即時撤回すること。
2003年6月5日
「戦争と女性への暴力」日本ネットワーク(VAWW-NETジャパン)