2007年9月28日
            共 同 声 明

1988年に武力弾圧されて以来,19年間押しつぶされてきた民主化と自由を求め
る声が,いま再びビルマにおいて全国的に大きな盛り上がりを見せている。

私たちは,この機会を逃さず,そして民主化に向けた確実な動きとなるように声
をあげたい。国際社会は軍政の動きを牽制し,現在の僧侶の動きから活発化して
いるビルマ国民の動きに注視している。非ビルマ民族や他宗教の信者の間にも民
主化に向けた動きに大きく一致する動きが生まれつつある。

1988年9月18日の国家法秩序回復評議会(SLORC,現在は国家平和開発評議会‐
SPDC)による軍事支配から19年が経過した。その間,ビルマ国民は政治活動は
もとより一切の自由・人権を奪われた中での生活を強いられてきた。私たちは
1988年に軍が民衆に銃を向けて発砲したことを忘れてはいない。1990年5月30
日の総選挙において,ビルマ国民は国民民主連盟(NLD)を自分たちの政府を担
う政党として選んだ。その選挙結果を無視して現在に至るまでSPDCは政権を移
譲していない。その軍政が自由と民主化を求める当然の要求を再び暴力によって
抑圧することは決して許されない。

ビルマの人々の不屈の精神が,今,再び民主化そして自由を求めている。ビルマ
で現在起きているデモは穏健にかつ平和的に進められてきた。これに対して,軍
事政権は再び牙をむきだし,武力行使の道を選んだ。その結果,僧侶や市民数人
が殺害され,数百人が負傷,逮捕・連行されている。また弾圧のあった深夜には
僧侶や民主化活動家が相次いで逮捕されている。

ビルマ国民が平和的に問題を解決しようとしている姿に私たちは感銘し,その行
動に心から連帯のメッセージを送る。


SPDCはビルマ国民の正当な要求に応え,暴力的に人々の活動を抑圧することを
直ちに止め,一刻も早く政権の平和的移譲のため,アウンサンスーチー氏をはじ
めとする全ての政治囚を釈放し,国民民主連盟(NLD)や非ビルマ民族の代表者
を含む全てのステークホルダーと共に民主化に向けた具体的な対話を開始するべ
きである。

最後に,私たちは日本政府に対して,国際社会の一員として,引き続きSPDCの
市民に対するこれまでの対応を強く非難するとともに,ことのほかアジア地域に
おけるイニシアチブを発揮し,SPDCに対して直ちに暴力行為を停止すること,
及び民主化勢力と民族代表と政権移譲に向けた協議に入ることを強く要請するよ
う求める。

以上

呼びかけ団体:ビルマ市民フォーラム

賛同団体:
アムネスティ・インターナショナル日本
日本ビルマ救援センター
日本ビルマ問題を考える会
ヒューマンライツ・ナウ
アーユス仏教国際協力ネットワーク
アジア人権基金
憲法を生かす会
ジュマ・ネット
日本キリスト教協議会
許すな!憲法改悪・市民連絡会
インドネシア民主化支援ネットワーク
CHANCE!pono2
アジア女性資料センター
「戦争と女性への暴力」日本ネットワーク
日本山妙法寺
特定非営利活動法人TICO
平和を実現するキリスト者ネット

(2007年10月2日 午前10時現在賛同団体)

連絡先:ビルマ市民フォーラム事務局