●中間支援組織の役割●
藤沢市には、1998年に成立した特定非営利活動促進法を背景に、自らの活動を社会的かつ公益的であると自認する団体が、法人格の有無に関わらず増えてきています。しかし一方で、そうした市民活動団体の中には、自分たちの活動に手一杯で、なかなか周囲を見渡す余裕のない組織も少なくありません。
また、市民活動団体の多くは、それぞれの分野において独創的で多彩な活動を展開しているものの、異なる分野を横断して交流をもったり、自らの活動に磨きをかけるという発想がなかなか生まれにくいのも実情です。
こうした現実を目の当たりにして、ふじさわNPO連絡会では、市内の市民活動を活性化していくためには、その中心に市民活動団体やNPOとしての役割に自覚をもつ団体が結集し、ともに考え合い、汗を流す関係として「中間支援組織」を作っていかなければならないと考えました。様々な要求や要望をすりあわせ、汗を流すことで実現への道を開拓していく、市民自治とは本来そうした行為によって築き上げられていくものだと思うからです。
また、私たちがこうした「中間支援組織」の必要性を主張するのは、第1セクターの行政、第2セクターの企業に対して、生まれたばかりの第3極としての市民セクターがまだまだその実質的な力を整えているとは言えないからでもありますが、むしろ市民活動とは常に横の連携があってこそ市民勢力としての力を発揮できると考えたためです。
その意味では、私たちがイメージしたのは、一方通行の支援と援助ではなく、市民活動団体と同じ目線をもつ「中間支援組織」であり、ふじさわNPO連絡会はそうした組織を目指して立ち上げられました。
●市民活動推進センター開設の意義●
さて、このように中間支援組織を育てていこう、あるいは様々な地域の関係をネットワークしていこうという気概があってはじめて、市民活動推進センターが建てられれることに効果が期待できるのだと私たちは考えています。
今回、市民活動推進センターの運営団体を行政が公募し、そこに手を挙げる団体が企画をプレゼンテーションし、その内容をもとに公開で審査・決定されるという仕組みは、これまで行政が行うとされてきた仕事・役割を市民活動団体が手を挙げて実践していく道筋を整備したということでもあります。市民活動推進センターが使いやすい施設であることは大切ですが、むしろそこを運営する人々が目指す利用者との関係や運営上の理念が選考の対象となることに、従来とは異なる意味があるのだと思います。
さて、市民活動推進センターでは、運営方法や資金調達についての有効な情報が得れられたり、組織のレベルアップについて具体的な相談窓口があったり、人材養成等の研修・講座などが適宜開催されるなど、各市民活動団体が単独では取り組めなかった活動や手に入りにくい情報が地域の拠点(センター)として市民に開かれた形で提供されることになるでしょう。
そして、その際に重要なのは、各市民活動団体の成果が、市民活動推進センターに集まる団体に共有化され、地域の市民に還元されることです。市民活動推進センターは、原則として社会的で公益的な活動を営む 市民活動団体を対象にして設置されるものですが、そうした活動に興味を持ち参加してみたいと考える市民には常に扉が開かれていなければなりませんし、まさに出会いの交差点として機能することも設置の大きな目的の一つでもあります。
私たちふじさわNPO連絡会では、どんな時にも市民とともに力と知恵を寄せていくことのできる市民活動推進センターの実現を願い、センターが市民に開かれた様々な機能を充分に発揮できる施設となるよう、運営団体に応募し、その任を与えられるよう充分努力していきたいと思います。