多摩市教委、今度は職務命令違反で処分するつもりか?!
事情聴取を強行
職務命令違反で校長が事故報告書をあげた

 「指導力不足等教員」の上申をした校長・市教委はそれを途中のままに今度は新たに、職務命令違反で処分しようと動き出した。

 2月5日に私は校長から、「7・9月の授業観察にかかわって@授業指導案の提出を拒否したこと A協議会への出席を拒否したことについて服務違反で正式に文書報告をする」と伝えられた。すでに7月と9月に口頭報告は済んでいるが、年度末なので文書にしたのだと言う。そして、翌6日には、事情聴取の日時を、発番なし、公印もなければ「印略」もない文書を渡され、告げられた。「8日(金)9時〜10時。9時30分までに入室していない場合は拒否したものと見なす」と書いてある。

 私はすぐにいつも付き添ってもらっている代理人の萱野弁護士と連絡を取り、校長に事情聴取の日時変更を要請した。代理人をつけることは昨年来市・都教委とも認めてきていることだ。しかし、市教委は「8日に予定どおり行う」との一点張り。7日の夕方、私の所属する多摩教組で市教委を訪ね、要請したがまったく応ぜず。原田指導室長は外から電話で部下に指示するのみで、現れない。今までもアポをとろうにも逃げ隠れするばかりなので、今日のように直接訪ねるしかないのだ。そして、「代理人の同席を拒むものではないが、事実確認だけなので、代理人の同席を必要としない。だから予定どおり8日に行う」と、原田室長から指示された辻褄の合わない返事を繰り返すのみで、事情聴取の日時の変更すら頑なにはねつけた。執行者としての自覚もなければ対処の仕方も知らない。時計は夜の10時を回っていた。

強行した事情聴取

 8日、萱野弁護士が昨日夜中まで無理なやりくりし同行してくださった。9時50分にはここを発たなければならなかったが、私は大いに救われた。9時、会場へ。不当な事情聴取に抗議する、私を支えともに闘っている人たちの来るのを予測してか、1時間も前に原田室長と指導主事2人は会場に入っていたそうだ。立会いの要件を満たしているはずのない校長が立会いとして後から入室したそうだが、そうした連絡には携帯電話が使われていたと言う。そのようにして「平穏に」事情聴取が執り行われた。

 質問役の野中指導主事が「事実確認をします。一つずつ訊いていくので返事をしてください。まず、@〜」と数行ある文章を読み上げ、そうかどうかを答えろと言う。

 私は、「答える前にこちらから質問したいことがあります。用意してありますので」と言って、質問書を渡した。公平・公正に判断するためには質問に答えてもらいたいのだと言うが、質問に「答える」とは言わない。また、今日の会が事情聴取なのか、事実を確認するだけなのかを確認したら、室長は、「こちらでは事情聴取と事実を確認することとは同じことです」。一般に通用しない多摩市教委限定の解釈。萱野弁護士が、「事情聴取は弁解の機会をつくらなければならない」のだと言うと、それは否定せず、事実確認をした後、弁解の機会を設けることは認めた。昨夜組合でK課長を介して質した時には、返事の必要はないという対応をされていたのだった。

 再び、「では、訊いていきます」と、校長からの報告書を読み上げ、質問に換えた。「@9月4日に〜」と数行を読み上げるのだが、一言一句、半年も前のことを細かく聞き取れるはずはない。「そうやって読み上げられて、そうか、違うかと訊かれても確かな答えはできない。その報告・質問書をコピーして見せてほしい。また私は記録を車の中に置いてきてしまった。取りに行きたい。100%正確に答えた方がいいでしょう」と言うが、私が言っただけではすんなり認めない。いつもながら、弁護士が言うと認めないわけにはいかないようだ。隣の指導室から池田指導主事を携帯電話で呼び、駐車場にいく私にぴったりつかせ、私は記録を持ってきた。報告・質問書についても、しぶしぶ認め、「完成していない報告書なので、後で回収する」と言いながらもコピーを寄越した。見ると、校長が出した報告書は手書きで訂正され、ぐちゃぐちゃだった。完成していない杜撰な報告書をもとに事情聴取をし、あちらのスケジュールに沿って処分を執行するのだろう。こうしたやり方を批判し、上司に進言する職員はここにもいないのだろう。逃げ隠れを常套とする多摩市教委の腐敗ぶりは、北から南まで年々加速する国家主義化する教育行政の中でも、とりわけひどい。

 さて、質問が始まり、私は応じていった。9月4、5、6日の授業後の協議会への出席を校長から促され、職務命令を出されたこと。しかし、根津はその職務命令を拒否したことについて細かく応答していったのだが、6日の質問を指導主事が読み上げている途中で重大な誤りに気づいた。「授業参観」ではなく、「授業観察」ということばが使われていることに。その時、9時55分、萱野弁護士は帰った後だった。「4、5日の部分で、誤りに気づいたので、そこに戻って、訂正させてください」と私が言うと室長は、だめだ、質問を続ける、と言う。「代理人がいる時とでは随分違うじゃないですか。一度頷いてしまえば訂正はさせないというやり方は冤罪つくりでしょうが」と、私は会場の外で待機する人たちに届くように大きな声で言い、訂正を認めさせた。でも、すんなりは認めなかった。野中指導主事は、「授業参観と観察とどこが違うか」と形相を変えて訊いてきた。「今日は意見を訊く会ではないのでしょう?」と返したら、黙ったが…。職務命令書を繰っていくと、9月6日に何の説明もなく、「授業観察」という文字が出てくるが、それまでの職務命令書には「保護者の要望により、授業参観」と書かれているし、そういう説明を私は校長から受けていたので、その旨話しておいた。

 ここまでで10時を回ったので、続行を打診されたが止めてもらった。次回の日時はまたまた、通告してくるとのこと。どこまでも権力的にやりたいようだ。

この後は

 2月26日は多摩市教育委員会定例会。市民の傍聴を保障しなければならない、そして、市民に公表しなければならない会のはずの「定例会」なのに、前日になって日時を変更するなんてことは多摩市ではたびたびあるのだが、この2月の定例会で私に対する処分を認定する運びかと思う。

 校長は授業参観をするについて、「保護者の要望だから」と7月にも9月にも明言した。「慰安婦の授業はやらないともう一度答えてほしい」など5項目の「保護者の要望」の一つに「指導要領に沿った授業になるように校長・教頭はもちろん、教育委員会にも授業を参観してほしい」とあった、それによって校長は授業参観を始めたのだ。そもそも「要望」は、校長が嘘やデマを保護者や子どもたちにばら撒きつくられた「保護者の苦情」に発したものである。つくられた苦情であり要望なのだ。そして、苦情や要望つくりに奔走したその校長が出した職務命令なのだから、職務命令に正当性はあろうはずがない。

 また、100歩譲って(実際、そういう対応を私は校長にしてきたのだが)、「協議会への出席も授業指導案の提出もこばむものではない。私が校長に出した7・23付け質問書への回答が先だ」と私は校長に再三、言ってきた。質問書の内容とは、@6月から乱発された職務命令にも明らかに校長の嘘があったこと、A保護者からの要望は校長より渡され、私は解決に向けて保護者と話し合いたいと申し出たが校長は許可しなかったこと、について質問したものであった。

 授業参観にかかわる問題なのだから、質問への回答は、この二つの職務命令を遂行するためには避けてはいけないこと。したがって、職務命令は成立しないはずだ。
これは職務命令などではなく、職権濫用行為としか呼ぶことはできない。

2002・2・8  根津公子

出典 [anti-hkm 2926]