国旗及び国歌に関する関係資料集

平成11年9月
文部省初等中等教育局



1.国旗及び国歌に関する関係資料

1 学習指導要領における国旗,国歌の取扱い

  新学習指導要領(平成10・11年) 現行学習指導要領(平成元年)





























[第3学年及び第4学年]
2.内容 (6)
 人々の生活や産業と国内の他地域や外国とのかかわり
3.内容の取扱い (5)
 エについては、我が国や外国には国旗があることを理解させ、それを尊重する態度を育てるよう配慮すること。
[第5学年]
3.内容の取扱い (6)
 アの「国土の位置」の指導については、我が国の領土と近隣の諸国を取り上げるものとすること。その際、我が国や諸外国には国旗があることを理解するとともに、それを尊重する態度を育てるよう配慮すること。
[第6学年]
2.内容 (3)
 我が国と経済や文化などの面でつながりが深い国の人々の生活の様子
 我が国の国際交流や国際協力の様子及び平和な国際社会の実現に努力している国際連合の働き
3.内容の取扱い (3)
 ア及びイについては、我が国の国旗と国歌の意義を理解させ、これを尊重する態度を育てるとともに、諸外国の国旗と国歌も同様に尊重する態度を育てるよう配慮すること。
[第4学年]
3.内容の取扱い
(2) 内容の(5)の国土の位置の指導については、我が国の領土と近隣の諸国を取り上げるものとする。その際、我が国や諸外国には国旗があることを理解させるとともに、それを尊重する態度を育てるよう配慮する必要がある。 
 
 
 
 
 
 
 
 
[第6学年]
3.内容の取扱い (3)
・・・また、我が国の国旗と国歌の意義を理解させ、これを尊重する態度を育てるとともに、諸外国の国旗と国歌も同様に尊重する態度を育てるよう配慮すること。



第3 指導計画の作成と各学年にわたる内容の取扱い
1. (3)国歌「君が代」は、いずれの学年においても指導すること。
(なお、第1学年における共通教材として 「日のまる」を取り扱うこととされている。)
第3 指導計画の作成と各学年にわたる内容の取扱い
1. (3)国歌「君が代」は、各学年を通じ、児童の発達段階に即して指導すること。
(なお、第1学年における共通教材として「日のまる」を取り扱うこととされている。)



第3 指導計画の作成と内容の取扱い
 入学式や卒業式などにおいては、その意義を踏まえ、国旗を掲揚するとともに、国歌を斉唱するよう指導するものとする。
第3 指導計画の作成と内容の取扱い
 入学式や卒業式などにおいては、その意義を踏まえ、国旗を掲揚するとともに、国歌を斉唱するよう指導するものとする。










〔公民的分野〕
3 内容の取扱い(4)
(ウ) 「国家間の相互の主権の尊重と協力」との関連で、国旗及び国歌の意義並びにそれらを相互に尊重することが国際的な儀礼であることを理解させ、それらを尊重する態度を育てるよう配慮すること。
〔公民的分野〕
3 内容の取扱い(4)
ウについては、「国家間の相互の主権尊重と協力」との関連で、国旗及び国歌の意義並びにそれらを相互に尊重することが国際的な儀礼であることを理解させ、それらを尊重する態度を育てるよう配慮すること。



第3 指導計画の作成と内容の取扱い
 入学式や卒業式などにおいては、その意義を踏まえ、国旗を掲揚するとともに、国歌を斉唱するよう指導するものとする。
第3 指導計画の作成と内容の取扱い
 入学式や卒業式などにおいては、その意義を踏まえ、国旗を掲揚するとともに、国歌を斉唱するよう指導するものとする。






第3 指導計画の作成と内容の取扱い
 入学式や卒業式などにおいては、その意義を踏まえ、国旗を掲揚するとともに、国歌を斉唱するよう指導するものとする。
第3 指導計画の作成と内容の取扱い
 入学式や卒業式などにおいては、その意義を踏まえ、国旗を掲揚するとともに、国歌を斉唱するよう指導するものとする。







2 小学校学習指導要領解説社会編,音楽編,特別活動編

 

(1)社会編(平成11年5月,文部省)(抄)

第3章 各学年の目標及び内容

第3節 第6学年の目標と内容

3 内容の取扱い

(3) 内容の(3)については,次のとおり取り扱うものとする。
 
 ア及びイについては,我が国の国旗と国歌の意義を理解させ,これを尊重する態度を育てるとともに,諸外国の国旗と国歌も同様に尊重する態度を育てるよう配慮すること。

 これは,内容の(3)のア及びイにおける国旗と国歌の指導について,それを取り扱う際の配慮事項を示したものである。
 内容の(3)のアの我が国とつながりが深い国々の人々の生活の様子や,イの国際交流,国際協力,国際連合の働きにかかわる学習においては,国旗と国歌について,関連して指導するようにする。
 国旗と国歌の指導については,国際社会においては,国旗と国歌が重んじられていることに気付かせるとともに,我が国の国旗と国歌の意義を理解させ,それを尊重する態度を育てることが大切である。また,諸外国の国旗と国歌についても同様にこれを尊重する態度を育て,国際社会に生きる日本人としての自覚や資質を育成することが大切である。
 我が国の国旗と国歌の意義については,第3学年及び第4学年,第5学年における国旗にかかわる指導の上に立って,次のような事柄について理解できるようにする必要がある。

 国旗と国歌はいずれの国ももっていること。
 国旗と国歌はいずれの国でもその国の象徴として大切にされており,互いに尊重し合うことが必要であること。
 我が国の国旗と国歌は,長年の慣行により,「日章旗」が国旗であり,「君が代」が国歌であることが広く国民の認識として定着していることを踏まえて,法律により定められていること。(注)
 国歌「君が代」は,日本国憲法の下においては,日本国民の総意に基づき天皇を日本国及び日本国民統合の象徴とする我が国の末永い繁栄と平和を祈念した歌であること。(注)
 また,国歌「君が代」については,音楽科における指導との関連を重視するとともに,入学式や卒業式などにおける国旗や国歌の指導などとも関連付けながら指導することが大切である。

 

(2)音楽編(平成11年5月,文部省)(抄)

第4章 指導計画の作成と各学年にわたる内容の取扱い

1 指導計画作成上の留意点

 指導計画の作成に当たっては、次の事項に配慮するものとする。
 
(3) 国歌「君が代」は、いずれの学年においても指導すること。

 
 児童が、将来国際社会において尊敬され、信頼される日本人として成長するためには、国歌を尊重する態度を養うようにすることが大切である。
 小学校音楽科においては、教育課程審議会の答申の趣旨を体して、「国歌「君が代」は、いずれの学年においても指導すること。」と示し、国歌「君が代」の指導の一層の充実を図ることとしたのである。
 音楽科としては、このような意味から、国歌「君が代」をいずれの学年においても指導し、入学式や卒業式等必要なときには、いつでも歌えるようにしておかなければならない。そのためには、表現学習の目標や内容と関連させ、児童の発達段階に即していずれの学年においても適切な指導を行うような指導計画を作成する必要がある。
 指導に当たっては、低学年では上級生が歌うのを聴いたり、楽器の演奏やテープ等による演奏を聴いたりしながら親しみをもつようにし、みんなと一緒に歌うようにすること、中学年では歌詞や楽譜を見て覚えて歌えるようにすること、高学年では国歌の大切さを理解するとともに、歌詞や旋律を正しく歌えるようにすることが大切である。
 国歌の指導に当たっては,国歌「君が代」は,日本国憲法の下においては,日本国民の総意に基づき天皇を日本国及び日本国民統合の象徴とする我が国の末永い繁栄と平和を祈念した歌であることを理解できるようにする必要がある。(注)


(注) 「国旗及び国歌に関する法律」の施行を受け,平成11年9月30日に一部補訂を行った。ここには,一部補訂後のものを掲載している。

 

 

(3)特別活動編(平成11年5月,文部省)(抄)

第4章 特別活動の内容の取扱い

第3節 入学式や卒業式などにおける国旗及び国歌の取扱い

このことについて小学校学習指導要領第4章第3の3では、次のように示している。
 
 入学式や卒業式などにおいては、その意義を踏まえ、国旗を掲揚するとともに、国歌を斉唱するよう指導するものとする。

 
 国際化の進展に伴い、日本人としての自覚を養い、国を愛する心を育てるとともに、児童が将来、国際社会において尊敬され、信頼される日本人として成長していくためには、国旗及び国歌に対して一層正しい認識をもたせ、それらを尊重する態度を育てることは重要なことである。
 学校において行われる行事には、様々なものがあるが、この中で、入学式や卒業式は、学校生活に有意義な変化や折り目を付け、厳粛かつ清新な雰囲気の中で、新しい生活の展開への動機付けを行い、学校、社会、国家など集団への所属感を深める上でよい機会となるものである。このような意義を踏まえ、入学式や卒業式においては、「国旗を掲揚するとともに、国歌を斉唱するよう指導するものとする」こととしている。
 入学式や卒業式のほかに、全校の児童及び教職員が一堂に会して行う行事としては、始業式、終業式、運動会、開校記念日に関する儀式などがあるが、これらの行事のねらいや実施方法は学校により様々である。したがって、どのような行事に国旗の掲揚、国歌の斉唱指導を行うかについては、各学校がその実施する行事の意義を踏まえて判断するのが適当である。
 なお、入学式や卒業式などにおける国旗及び国歌の指導に当たっては、社会科や音楽科における指導などとの関連を図り、国旗及び国歌に対する正しい認識をもたせ、それらを尊重する態度を育てることが大切である。








3 学習指導要領における国旗,国歌の取扱いの経緯

(1)小学校学習指導要領

改訂年

教     科     等

社     会 音     楽 特  別  活  動
昭和33年 [第6学年]3 指導上の留意事項(3)
 わが国の国旗をはじめ諸外国の国旗に対する関心をいっそう深め、これを尊重する態度などを養うことがたいせつである。
第2 各学年の目標および内容[第1学年] 2 内容 B 表現(歌唱)
(4) イ 「日の丸」
第3 指導計画作成および学習指導の方針 2(2) 歌唱 ア
 「君が代」は各学年を通じ児童の発達段階に即して指導するものとし、そのほかに校歌なども学年に応じて適切な指導をすることが望ましい。
第3節 学校行事等
第3 指導計画作成および指導上の留意事項 5
 国民の祝日などにおいて儀式などを行う場合には、児童に対してこれらの祝日などの意義を理解させるとともに、国旗を掲揚し、君が代をせい唱させることが望ましい。
昭和43年 [第6学年]3 内容の取扱い(4)
 わが国の国旗に対する関心や、これを尊重する態度を深めさせるとともに、諸外国の国旗に対しても同じようにこれを尊重する態度が必要なことを考えさせるように配慮することが必要である。
第2 各学年の目標および内容[第1学年] 2 内容 C 歌唱
(3)カ 共通教材
「日のまる」(文部省唱歌)
第3 指導計画の作成と各学年にわたる内容の取扱い 3
 「君が代」は、各学年を通じ児童の発達段階に即して指導するものとする。
第2 内容[学校行事]3 内容の取り扱い(3)
 国民の祝日などにおいて儀式などを行う場合には、児童に対してこれらの祝日などの意義を理解させるとともに、国旗を掲揚し、「君が代」を齊唱させることが望ましい。
昭和52年 [第6学年]3 内容の取扱い(3)
 我が国や諸外国の国旗に対する関心やこれを尊重する態度を育てるように配慮する必要がある。
第2 各学年の目標及び内容[第1学年]2 内容 A 表現
(2)ウ 共通教材
「日のまる」(文部省唱歌)
第3 指導計画の作成と各学年にわたる内容の取扱い 1
 国歌「君が代」は、各学年を通じ、児童の発達段階に即して指導するものとする。
第3 指導計画の作成と内容の取扱い 3
 国民の祝日などにおいて儀式などを行う場合には、児童に対してこれらの祝日などの意義を理解させるとともに、国旗を掲揚し、国歌を齊唱させることが望ましい。
平成 元年 [第4学年]3 内容の取扱い(2)
 我が国や諸外国には国旗があることを理解させるとともに、それを尊重する態度を育てるよう配慮する必要がある。
[第6学年]3 内容の取扱い(3)イ
 我が国の国旗と国歌の意義を理解させ、これを尊重する態度を育てるとともに、諸外国の国旗と国歌も同様に尊重する態度を育てるよう配慮すること。
第2 各学年の目標及び内容[第1学年]2 内容 A 表現
(5)ウ 共通教材
第3 指導計画の作成と各学年にわたる内容の取扱い 1
(3)
 国歌「君が代」は、各学年を通じ、児童の発達段階に即して指導すること。
第3 指導計画の作成と内容の取扱い 3
 入学式や卒業式などにおいては、その意義を踏まえ、国旗を掲揚するとともに、国歌を斉唱するよう指導するものとする。
平成10年 [第3学年及び第4学年]3 内容の取扱い (5)イ
 我が国や外国には国旗があることを理解させ、それを尊重する態度を育てるよう配慮すること。
[第5学年]3 内容の取扱い(6)ア
 我が国や諸外国には国旗があることを理解するとともに、それを尊重する態度を育てるよう配慮すること。
[第6学年]3 内容の取扱い(3)エ
 我が国の国旗と国歌の意義を理解させ、これを尊重する態度を育てるとともに、諸外国の国旗と国歌も同様に尊重する態度を育てるよう配慮すること。
第2 各学年の目標及び内容[第1学年及び第2学年]2 内容 A 表現
(5)ウ 共通教材
「日のまる」(文部省唱歌)
第3 指導計画の作成と各学年にわたる内容の取扱い 1
(3)
 国歌「君が代」は、いずれの学年においても指導すること。
第3 指導計画の作成と内容の取扱い 3
 入学式や卒業式などにおいては、その意義を踏まえ、国旗を掲揚するとともに、国歌を斉唱するよう指導するものとする。

なお、昭和33年における「特別活動」は、「特別教育活動および学校行事等」であった。

 

(2)中学校学習指導要領

改訂年 教     科     等
社     会 特  別  活  動
昭和33年 記 述 な し 第3節 学校行事等
第3 指導計画作成および指導上の留意事項
 6 国民の祝日などにおいて儀式などを行う場合には、生徒に対してこれらの祝日などの意義を理解させるとともに、国旗を掲揚し、君が代をせい唱させることが望ましい。
昭和44年 記 述 な し 第2 内容 C 学校行事
 3(4)国民の祝日などにおいて儀式などを行う場合には、生徒に対してこれらの祝日などの意義を理解させるとともに、国旗を掲揚し、「君が代」を斉唱させることが望ましいこと。
 
昭和52年 記 述 な し 第3 指導計画の作成と内容の取扱い
 4 国民の祝日などにおいて儀式などを行う場合には、生徒に対してこれらの祝日などの意義を理解させるとともに、国旗を掲揚し、国歌を斉唱させることが望ましい。
 
平成 元年 【公民的分野】
3 内容の取扱い(4)
 ウ 「国家間の相互の主権尊重と協力」との関連で、国旗及び国歌の意義並びにそれらを相互に尊重することが国際的な儀礼であることを理解させ、それらを尊重する態度を育てるよう配慮すること。
第3 指導計画の作成と内容の取扱い
 6 入学式や卒業式においては、その意義を踏まえ、国旗を掲揚するとともに、国歌を斉唱するよう指導するものとする。
平成10年 【公民的分野】
3 内容の取扱い(4)
 ウ(ウ)「国家間の相互の主権の尊重と協力」との関連で、国旗及び国歌の意義並びにそれらを相互に尊重することが国際的な儀礼であることを理解させ、それらを尊重する態度を育てるよう配慮すること。
第3 指導計画の作成と内容の取扱い
 6 入学式や卒業式においては、その意義を踏まえ、国旗を掲揚するとともに、国歌を斉唱するよう指導するものとする。

なお、昭和33年における「特別活動」は、「特別教育活動および学校行事等」であった。

 

(3)高等学校学習指導要領

改訂年

教     科     等
特     別     活     動
昭和35年 第2節 学校行事等
3 指導計画作成および指導上の留意事項
(7)国民の祝日などにおいて儀式などを行う場合には、生徒に対してこれらの祝日などの意義を理解させるとともに、国旗を掲揚し、君が代をせい唱させることが望ましい。
昭和45年 第4 学校行事 2 内容の取扱い
(3) エ 国民の祝日などにおいて儀式などを行う場合には、生徒に対してこれらの祝日などの意義を理解させるとともに、国旗を掲揚し、「君が代」を斉唱させることが望ましいこと。
昭和53年 第3 指導計画の作成と内容の取扱い
 3(4)国民の祝日などにおいて儀式などを行う場合には、生徒に対してこれらの祝日などの意義を理解させるとともに、国旗を掲揚し、国歌を斉唱させることが望ましいこと。
平成 元年 第3 指導計画の作成と内容の取扱い
 3 入学式や卒業式などにおいては、その意義を踏まえ、国旗掲揚するとともに、国歌を斉唱するよう指導するものとする。
平成11年 第3 指導計画の作成と内容の取扱い
 3 入学式や卒業式などにおいては、その意義を踏まえ、国旗を掲揚するとともに、国歌を斉唱するよう指導するものとする。

 なお、昭和35年における「特別活動」は、「特別教育活動および学校行事等」であり、昭和45年における「特別活動」は、「各教科以外の教育活動」であった。







4 諸外国における国旗,国歌の取扱い

(1)諸外国の国旗について

国名 国旗の制定形式 国旗の掲揚・尊重義務 掲揚の状況・一般国民の行事等の取扱い 国旗の学校における
取扱い
グレートブリテン及び北部アイルランド連合王国 慣習上、国旗として取り扱われている(ユニオン・フラッグを国旗と定めた法令はない)。 文化・メディア・スポーツ省が官公庁に国旗を掲揚する日を指示。
侮辱禁止を定めた法律はない。
規模の大きな行事や王族が臨席する場合に掲揚されることがある模様。 入学や卒業の機会にも掲揚されない。
アメリカ合衆国 1947年、連邦法により規定。1959年のハワイ州の追加により、同年の大統領令で修正。 連邦法で、官公庁では掲揚すべきものと規定。
尊重義務及び侮辱に対する罰則も連邦法で規定。
スポーツ他各種市民行事でも掲揚される。 連邦法により学期中は校舎に国旗を掲揚すべきものとされている。
フランス共和国 1958年の憲法により規定。 掲揚義務及び尊重義務を定めた法的規定はない。 各省庁、市役所等には常に掲揚されている。スポーツの国際試合の際に掲揚されることが多い。 入学式や卒業式自体がないが、道路に面した部分に掲揚されている。
ドイツ連邦共和国 1949年、基本法により制定。 大統領令及び連邦政府布告で官庁等に掲揚義務を規定。
刑法に侮辱罪の規定あり。
スポーツ試合や民間施設のオープニングセレモニーでも掲揚されることは通常ない。 入学や卒業の機会にも通常掲揚されない。
イタリア共和国 1947年、憲法によって制定。 国祭日等に全ての公共的建物に掲揚すべき旨定める規定がある。刑法に侮辱罪の規定がある。  スポーツの国際試合の場で掲揚される。 入学式や卒業式自体がないが、公立校においては正面入口上部に掲揚される。
カナダ 1965年、詔勅により制定。 連邦政府機関のみが拘束されるガイドラインが掲揚義務及び尊重義務を規定。罰則はなし。 州政府、その他の地方自治体や民間では各々の自由裁量に任されている。 各州政府及び教育委員会の判断による。
中華人民共和国 1982年の憲法により規定。 国旗法で、官公庁、全日制学校等での掲揚義務を規定。尊重義務も同法で規定。
刑法で侮辱罪の規定あり。
公的なスポーツ大会その他諸行事の際広く掲揚されている。 教育部(日本の文部省に相当)の規定で月曜朝の掲揚が義務付けられている。
大韓民国 1984年の大統領令により規定。 大統領令等で国民に対して国旗掲揚日を規定。国及び地方自治体等では年間を通じての国旗掲揚が義務。尊重義務も大統領令で規定。
刑法で冒涜の罪を規定。
各種スポーツ競技、その他諸行事の際、広く掲揚されている。 大統領令により、年間を通じて掲揚しなければならない。



(2)諸外国の国歌について

国名 国歌の歌詞・旋律等の制定形式 国歌の名称・内容 演奏の状況・一般国民の行事等の取扱い 国歌の学校における
取扱い 
グレートブリテン及び北部アイルランド連合王国 19世紀に入ってから、慣習上、国歌として歌われるようになった(制定法令はない)。ただし、国歌とされているのは旋律のみ。 慣習上、「神よ女王を護りたまえ」とされている。
女王の長い治世などを祈るもの。
規模の大きな行事や王族が臨席する場合に斉唱されることがある。 入学や卒業の機会にも斉唱されない。但し、大学の卒業式で王室が関わる場合に斉唱することがある。
アメリカ合衆国 1931年、連邦法により制定。 「星条旗」
イギリスとの戦争の際のアメリカ軍の栄誉、勇気を讃えるもの。
スポーツ他各種市民行事でも斉唱される。 各州政府に扱いが委ねられており、各州政府では各郡教育委員会、各学校に扱いを委ねているケースが多い。
フランス共和国 18世紀末のフランス革命時の議会の政令で国歌として定められた。(現在は1958年、憲法により規定されている。) 「ラ・マルセイエーズ」
進軍歌
スポーツの国際試合の際に斉唱されることが多い。  入学式、卒業式自体がなく、斉唱されない。
ドイツ連邦共和国 1952年、アデナウアー連邦首相とホイス連邦大統領との書簡交換により制定。 「ドイツの歌」
ドイツの統一と正義と自由を讃えたもの。
スポーツ試合や民間施設のオープニングセレモニーでも演奏されることは通常ない。 入学式や卒業式のような機会にも通常演奏されない。
イタリア共和国 1946年、閣議で暫定的採用が決定され、以後慣習的に使用されている。 「イタリアの兄弟達よ」( 別名「マメーリの賛歌」)
イタリア解放への情熱を歌ったもの。
スポーツ等の国際試合以外は通常演奏されない。 通常、演奏される機会はない。
カナダ 1980年、国歌法により制定。 「オー・カナダ」
愛国の歌
スポーツの国際試合がカナダにおいて行われる際に演奏される場合がある。 学校の判断に任されている。
中華人民共和国  1949年、人民政治協商会議(当時は立法機関として機能)における決議で制定。 「中華人民共和国国歌」(「義勇軍行進曲」)
映画の主題歌であり、日本との戦争期に愛唱された。
公的なスポーツ大会で斉唱が義務付けられている。 教育部(日本の文部省に相当)の内部規定で月曜朝の斉唱が義務付けられている。
大韓民国 正式な国歌は存在せず、愛国歌が国歌として歌われている。 「愛国歌」
国土や民族の精神、歴史等を讃えたもの。
公式行事の他、各種スポーツ競技等の際、広く斉唱されている。 入学式、卒業式等の学校行事において斉唱されている。



(3)外国の学校における国旗・国歌の取扱い

  国       旗 国      歌
国旗の掲揚 国旗の意義等の指導  国歌の演奏・斉唱 国歌の歌詞・歌唱の指導
アメリカ
合衆国
 連邦法により,学校の校舎を含む公的機関の主要建物等に国旗を掲揚することが規定されている。   国旗の指導については,連邦レベルでは特段の規定はなく,州が取り扱う。公立学校では,始業時に国旗に対して忠誠を誓うことが広く行われている。  連邦法により,国旗掲揚中の国歌演奏に際しては,国旗に向かって起立することが規定されている(学校での義務付け規定は特にない)。   国歌の指導については,連邦レベルでは特段の規定はなく,州が取り扱う。国歌の斉唱は,学校生活の中で,随時行われている。 
イギリス  学校内に国旗が掲げられたり,学校行事において国旗が掲揚されることはない。   学校教育における国旗の指導について定めた法令はなく,国の教育課程基準である「全国共通カリキュラム」においても特に触れられていない。国旗の指導は学校や教員の判断により,歴史等の授業で指導される。  学校行事において演奏されることはない。   学校教育における国歌の指導について定めた法令はなく,国の教育課程基準である「全国共通カリキュラム」においても特に触れられていない。国歌の指導は学校や教員の判断により,音楽等の授業で指導される。
フランス  国旗掲揚の義務を定める法令はないが,公立学校を含む全ての公的機関で掲揚されている。   国旗は国の象徴の1つとして,学習指導要領により,「公民」の授業の中で教授される。   通常,学校では演奏されない。   国歌は,国民の象徴の1つとして,学習指導要領により,「公民」の授業の中で教授される。「音楽」の中では示されていない。
ドイツ  連邦に規定はなく各州に扱いは任されている。   学校における国旗の指導は州により異なるが,通常,国旗に対して敬意を持つことや国旗を軽視してはならないことが教えられている。  連邦に規定はなく各州に扱いは任されている。   ノルトライン・ヴェストファーレン州では,児童生徒が国歌のメロディーと歌詞を習得するよう指導することが文部省通達(1979)により定められている。
イタリア  公立学校では正面入り口上部に掲揚されている。   中等学校において歴史及び公民教育の一部として取り扱われている。  通常,演奏される機会はない。   中等学校において歴史及び公民教育の一部として取り扱われている。
ロシア  学校での国旗掲揚を義務づけた法令はないが,入学式等の学校行事で掲揚される。  連邦レベルでは特段の規定がなく,取扱いは,地方及び学校に委ねられている。  学校での国歌の演奏を義務づけた法令はないが入学式等の学校行事で演奏される。  連邦レベルでは特段の規定はなく,取扱いは,地方及び学校に委ねられている。
中国  「中華人民共和国国旗法」などにより,学校は,毎日国旗を掲揚し,また毎週一度及び特別な記念日に国旗掲揚の儀式を行わなければならない。   教育内容の国の基準である「教学大綱」及び党の指導文書等により,各教科その他の活動を通じ国旗の意義,尊重の義務について教育することとされている。  国家教育委員会(現教育部)の通知により,学校は,国旗掲揚の儀式及び慶賀の式典,スポーツ大会等において,国歌の斉唱を求められている。  思想政治教育関連の教科で歌詞の意味を理解させ,また,音楽の時間等を通じて小学校3年生以上が,国歌を正確に歌えるよう指導している。 

(注)1.この記述は文部省の把握している限りのものである。
   2.学校行事として入学式や卒業式を行わない国もある(イギリス,フランス,イタリアなど)。







5 国旗,国歌の由来等

 

(1)国旗

 「日の丸」は,江戸時代以前にも使用されていたという記録が残っている。

 また,江戸時代に入ってからは,幕府の船印として使用されるようになったと言われている。幕末になり日米和親条約に調印し(1854年3月)開国,諸外国との交流が始まったことから,外国の船舶と識別するための標識が必要となり,幕府は安政元年(嘉永7年,1854年)の7月に日の丸の幟を日本惣船印に定め,また,日米修好通商条約に調印した翌年の安政6年(1859年)には日の丸の旗を御国惣印と定めた。

 万延元年(安政7年,1860年)には,日米修好通商条約の批准書交換のために渡米した使節団の一行が日の丸と星条旗が掲げられたニューヨークのブロードウェイを進む様子が現地の絵入り新聞で紹介されている。このようなことから,遅くとも江戸時代末期には,日の丸が日本の国旗として内外で認知されていたものと考えられる。

 その後,明治時代に至り,明治3年(1870年)に商船規則(太政官布告第57号)により,日の丸は日本船舶に掲げるべき国旗として定められた。

寛文13年(1673年)

安政 元年(1854年)
安政 6年(1859年)
万延 元年(1860年)
幕府,御城米廻船に船印として「日の丸」の幟を掲揚するように指示
幕府,「日の丸」の幟を日本惣船印に制定
幕府,「日の丸」を御国惣印に制定
渡米した幕府の使節が,アメリカで「日の丸」により迎えられる
明治 3年(1870年)
明治32年(1899年)
太政官布告第57号「商船規則」制定
船舶法を定め,船舶の国旗掲揚について定める
昭和20年(1945年)
昭和22年(1947年)

昭和23年(1948年)
昭和24年(1949年)

昭和25年(1950年)
昭和33年(1958年)
GHQの方針として,国旗掲揚はそのつど許可が必要とされる
小学校学習指導要領(1)社会科編(試案)に国旗について学習することを記載
GHQ覚書で,12祝祭日の国旗掲揚を正式に許可する
GHQ覚書で,国旗掲揚の制限はなくなる
国民の祝日には学校や家庭等で国旗を掲揚することを勧奨(天野文相談話)
学習指導要領改訂

(学習指導要領については,「学習指導要領における国旗,国歌の取扱いの経緯」を参照)

 

(2)国歌

 「君が代」は,延喜5年(905年)に編纂された「古今和歌集」(賀の巻)に,「わが君はちよにやちよにさざれ石の巌となりて苔のむすまで」(詠み人知らず)として収載されていた。これが,文献に現れる最初であると言われている。この歌は,約100年後(11世紀初期)に成立した藤原公任撰の「和漢朗詠集」(祝の部)にも収められている。

 その後,平安末期頃から,初句を「君が代は」という形で流布するようになり(注),めでたい場合の舞い,謡曲などに取り入れられ,長い間民衆の幅広い支持を受けてきたと言われている。

 明治時代になり,日本にも国歌が必要と考えた鹿児島(薩摩)藩の大山巌らは,その歌詞として「君が代」の古歌を選定したと言われている。当初の「君が代」(フェントン作曲)は,その後,曲の改訂が上申され,明治13年(1880年)に宮内省雅楽課の林広守らによって現行の「君が代」の楽譜が完成された。

 その後,明治26年(1893年)の文部省告示「小学校儀式唱歌用歌詞並楽譜」において,祝日大祭日の儀式で歌うこととされた。 

(注)
 鎌倉時代の歌人顕昭(1209年頃没)の古今和歌集の注釈書である「古今集註」に,「この歌つねには,きみがよはちよにやちよにといへり」とある。また,鎌倉時代の歌人慈円(1225年没)が古今和歌集の歌を題として詠んだ際にも「君が代はちよにやち世にさざれ石のいはほと成りて苔のむすまで」とある。この歌が広く謡曲などに取り入れられていることについては,柿村重松著「和漢朗詠集考証」などを参照。

延喜 5年( 905年)
11世紀初期
古今和歌集に初見
和漢朗詠集に収載される
明治 2年(1869年)

明治13年(1880年)

明治26年(1893年)
明治33年(1900年)


鹿児島(薩摩)藩の大山巌らが「君が代」の古歌を選定し,フェントン(イギリス公使館の軍楽長)に作曲させる
宮内省雅楽課の林広守らによって現行の「君が代」の楽譜が完成され,天長節にあたって宮中で演奏される
文部省告示「小学校儀式唱歌用歌詞並楽譜」に示された
小学校令施行規則で,紀元節,天長節,1月1日に職員,児童は式を行い,「君が代」を歌うことを定める。なお,同規則は昭和16年に国民学校令施行規則となる
昭和21年(1946年)

昭和25年(1950年)

昭和33年(1958年)
国民学校令施行規則改正(紀元節等の式で「君が代」を合唱すべきとする箇所を削除)
国民の祝日には学校で国歌を斉唱することを勧奨(天野文相談話)
学習指導要領改訂

(学習指導要領については,「学習指導要領における国旗,国歌の取扱いの経緯」を参照)







2.「国旗及び国歌に関する法律」主要国会審議状況


1 国旗・国歌の法制化の意義について

(答)
  •  我が国は成文法の国であること,また諸外国では国旗と国歌を法制化している国もあることなどから,21世紀を迎えることを一つの契機として,これまで慣習として定着してきた国旗と国歌を成文法で明確に規定することが必要と考え,法制化を図ることといたしたところであります。
    (平成11年6月29日 衆議院本会議 内閣総理大臣)
  •  政府としては,今回の法制化に当たり,国旗の掲揚等に関し義務づけを行うことは考えておらず,したがって,国民の生活に何らの影響や変化が生ずることとはならないと考えている。
    (平成11年6月29日 衆議院本会議 内閣総理大臣)
  •  今回の法案は,国旗・国歌の根拠について,慣習であるものを成文法としてより明確に位置づけるものであり,学校教育において,国旗・国歌に対する正しい理解をさらに促進するものであると考えており,意義のあるものと受けとめております。
    (平成11年6月29日 衆議院本会議 文部大臣)
  •  私は,国旗・国歌はいずれの国でも国家の象徴として大切に扱われているものでありまして,国家にとりましてはなくてはならないものであると考えております。また,国旗・国歌は,国民の間に定着することを通じまして,国民のアイデンティティーのあかしとして重要な役割も果たしておると考えております。
     そこで,今,先生からいろいろの過去の歴史のことにつきましてもお話がございましたが,昭和20年8月15日以前に生起した出来事に対する認識と評価につきましては,歴史認識や歴史観の問題として考えるべきものであり,日の丸や君が代はこれと区別して考えていくべきものであると考えております。
     我が国は戦後一貫して,我が国はもとよりでありますが,世界の平和と繁栄のために力を尽くしてきたところであり,今後ともその地位にふさわしい責任を国際社会の中で果たしていく考えであります。
     いずれにいたしましても,我が国の末永い平和と繁栄を願うことといたしまして,国旗と国歌というものを大切にいたしていかなければならないと考えておりまして,しばしば申し上げておりますが,新しい世紀を迎えるに当たりまして,この点につきましても,国民の御意思としてこれを法定化いたしていくことによりまして,次代を背負う青少年も含めまして国旗と国歌に対する認識を深めていただくと同時に,諸外国の国旗・国歌に対してもこれまた同様に国際人として十分な認識のもとに対処いたしていくことができれば幸いである,このように考えておる次第でございます。
    (平成11年8月9日 参議院国旗及び国歌に関する特別委員会  内閣総理大臣)
  •  国旗・国歌はいずれの国でも国家の象徴として大切に扱われ,我が国の国旗である日の丸と国歌である君が代はいずれも長い歴史を有しており,既に慣習法として定着しているものではございますが,21世紀を目前に控え,本法律案が国会にて可決,成立されればまことに意義深いと受けとめております。成文法で明確に規定されることによりまして,国民の皆様方から日の丸の歴史や君が代の由来,歌詞などについてより理解を深めていただくことを心から願っておるところでございます。
    (平成11年8月9日 参議院国旗及び国歌に関する特別委員会 内閣総理大臣)

 

2 「君が代」の歌詞の意味についての政府の解釈について

(答)
  •  日本国憲法下においては,国歌君が代の「君」は,日本国及び日本国民統合の象徴であり,その地位が主権の存する日本国民の総意に基づく天皇のことを指しており,君が代とは,日本国民の総意に基づき,天皇を日本国及び日本国民統合の象徴とする我が国のことであり,君が代の歌詞も,そうした我が国の末永い繁栄と平和を祈念したものと解することが適当であると考え,かつ,君が代についてこのような理解は,今日,広く各世代の理解を得られるものと考えております。
    (平成11年6月29日 衆議院本会議 内閣総理大臣)
  •  君が代の「君」に関することにつきましては,君が代の歌詞そのものが,平安時代の古今和歌集や和漢朗詠集に起源をもち,その後,明治時代に至るまでの祝い歌として長い間民衆の幅広い支持を受けたもので,この場合の君が代の「君」とは,相手を指すことが一般的で,必ずしも天皇を指していると限らなかったと考えられます。
     ところで,古歌君が代が明治時代に国歌として歌われるようになってからは,大日本帝国憲法の精神を踏まえ,君が代の「君」は,日本を統治する天皇の意味で用いられました。
     終戦後,日本国憲法が制定され,天皇の地位も戦前とは変わったことから,日本国憲法下においては,国歌君が代の「君」は,日本国及び日本国民統合の象徴であり,その地位が主権の存する日本国民の総意に基づく天皇のことを指しており,君が代は,日本国民の総意に基づき,天皇を日本国及び日本国民統合の象徴とする我が国のことであり,君が代の歌詞も,そうした我が国の末永い繁栄と平和を祈念したものと解することが適当であると考え,かつ,君が代についてこのような理解は,今日広く各世代の理解を得られるものと考えておるところでございます。
    (平成11年7月21日 衆議院内閣委員会 内閣総理大臣)

 

3 国旗・国歌の法制化による,今後の学校における国旗・国歌の指導について

(答)
  •  今回の法案は,国旗・国歌の根拠について,慣習であるものを成文法としてより明確に位置づけるものであり,これによって,学校教育においても,国旗・国歌に対する正しい理解がさらに進むものと考えております。
     また,法制化に伴い,学校教育における国旗・国歌の指導に関する取り扱いを変えるものではないと考えており,今後とも,各学校における適切な指導を期待するものであります。
    (平成11年6月29日 衆議院本会議 内閣総理大臣)
  •  文部省といたしましては,法制化が行われた場合においても,学習指導要領に基づき,学校におけるこれまでの国旗・国歌の指導に関する取扱いを変えるものではないと考えており,今後とも,学校における指導の充実に努めてまいります。
    (平成11年6月29日 衆議院本会議 文部大臣)

 

4 学校における国旗・国歌の指導の意義について

(答)
  •  学校における国旗・国歌の指導は,児童生徒に我が国の国旗と国歌の意義を理解させ,これを尊重する態度を育てるとともに,諸外国の国旗と国歌も同様に尊重する態度を育てるために行っているものである。
    (平成11年7月21日 衆議院内閣委員会文教委員会連合審査会 文部大臣)
  •  国旗・国歌の指導につきましては,学習指導要領に基づき,具体的には社会科で国旗・国歌の意義を理解させ,諸外国の国旗・国歌を含めそれらを尊重する態度を育成すること,音楽の授業では国歌君が代を指導すること,入学式や卒業式などでは国旗を掲揚し国歌を斉唱するよう指導することといたしているところでございます。
    (平成11年7月30日 参議院国旗及び国歌に関する特別委員会 文部大臣)

 

5 学校における国旗・国歌の指導内容について

(答)
  • <社会科>
     社会科におきましても,学年によりましてそれぞれ主たるねらいを異にしているわけでございますけれども,具体的には6学年までに,国旗と国歌はいずれの国も持っている,それから国旗と国歌はいずれの国でもその国の象徴として大切にしている,そしてお互いに尊重し合うことが必要であること,そして我が国の国旗と国歌は長年の慣行により日の丸が国旗であり君が代が国歌であることが広く国民の認識として定着していること,さらには6年を修了するまでに社会科あるいは音楽の授業を通じまして,国歌君が代は日本国憲法下におきましては天皇を日本国並びに日本国民統合の象徴とする我が国がいつまでも繁栄するようにと願いを込めた歌であることが理解できるようにする,これがこれまでの文部省の具体的な各学校にお願いしております指導の内容でございます。
     また,中学校は,こういった小学校段階の指導の上に,公民的分野におきまして国家間の相互の主権の尊重と協力,こういった学習をする際に,やはり同様に小学校段階と同じような内容をさらに深めて身につけさせるというようなことでございます。
    <音楽>
     音楽は,先ほども申し上げましたように,小学校1年生の段階からまずみんなと一緒に歌えるようになるということから始めまして,歌詞や旋律を正しく歌えるようにするというところまで小学校6年生でしっかりと教えていただく。その際に,国歌の意義につきましては,社会科の指導の内容と関連をいたしまして,先ほど申し上げましたような内容をしっかり身につけさせるということをねらいとしているわけでございます。
    <特別活動>
     特別活動は,小学校,中学校,高等学校,もちろん子供の発達段階によりましてそれぞれの主体的な参加の態度あるいは受けとめ方,それぞれ違うことはもとよりでございますけれども,全体といたしまして,これら小中学校段階における各社会科や音楽の教科におきます指導を踏まえまして,それぞれの学年に応じて,具体的に卒業式,入学式という場におきまして国旗を前にしきちっとした態度でそれを斉唱すると,基本的なマナーをいわば実践する場として設けられているわけでございまして,これら総体といたしまして国旗・国歌に対する正しい理解と態度を育てていく,こういうことを小中高等学校の段階を通じて指導を行うという仕組みになっているところでございます。
    (平成11年7月30日 参議院国旗及び国歌に関する特別委員会 政府委員)

 

6 学校における国旗・国歌の指導と,児童・生徒の内心の自由との関係について

(答)
  •  我が国の国民として,学校教育におきまして,国旗・国歌の意義を理解させ,それらを尊重する態度を育てることは極めて重要であることから,学習指導要領に基づいて,校長,教員は,児童生徒に対し国旗・国歌の指導をするものであります。このことは,児童生徒の内心にまで立ち至って強制しようとする趣旨のものでなく,あくまでも教育指導上の課題として指導を進めていくことを意味するものでございます。
     この考え方は,平成6年に政府の統一見解として示しておるところでございまして,国旗・国歌が法制化された後も,この考え方は変わるところはないと考えます。
    (平成11年7月21日 衆議院内閣委員会 内閣総理大臣)
  •  学校における国旗・国歌の指導は,児童生徒に我が国の国旗・国歌の意義を理解させまして,そしてこれを尊重する態度を育てるとともに,諸外国の国旗と国歌も同様に尊重する態度を育てるということが重要なことでございます。学習指導要領に基づきます国旗・国歌の指導は,憲法,教育基本法に基づきまして,人格の完成を目指し,平和的な国家及び社会の形成者としての国民を育成することを目的として行っているものでございまして,憲法に定めております思想及び良心の自由を制約するものではないと考えております。
    (平成11年7月21日 衆議院内閣委員会文教委員会連合審査会 文部大臣)
  •  どのような行為が強制することになるかについては,当然,具体的な指導の状況において判断をしなければならないことと考えておりますが,例えば長時間にわたって指導を繰り返すなど,児童生徒に精神的な苦痛を伴うような指導を行う,それからまた,たびたびよく新聞等々で言われますように,口をこじあけてまで歌わす,これは全く許されないことであると私は思っております。
     児童生徒が例えば国歌を歌わないということのみを理由にいたしまして不利益な取り扱いをするなどということは,一般的に申しますが,大変不適切なことと考えておるところでございます。
    (平成11年7月21日 衆議院内閣委員会文教委員会連合審査会 文部大臣)
  •  やはり指導ということは教え導くということだと思っています。強制というのは無理強いをするということですね。そこに違いがあると思います。
     今の御指摘の,学校において学習指導要領に基づいて具体的な教育課程を編成して,適切な教材を用いて児童生徒に必要な教育内容を教えることになっておりまして,児童生徒に必要な事項を教え指導することは,これは教え導くという形でやるわけでございまして,通常の指導方法で行われる場合にはいわゆる強制はないと私は信じております。
    (平成11年8月6日 参議院国旗及び国歌に関する特別委員会 文部大臣)
  •  起立をしなかった,あるいは歌わなかったといったような児童生徒がいた場合に,これに対しまして事後にどのような指導を行っていくかということにつきましては,まさに教育指導上の課題として学校現場に任されているわけでございますけれども,その際に,御指摘のように,単に従わなかった,あるいは単に起立をしなかった,あるいは歌わなかったといったようなことのみをもって,何らかの不利益をこうむるようなことが学校内で行われたり,あるいは児童生徒に心理的な強制力が働くような方法でその後の指導等が行われるということはあってはならないことと私ども思っているわけでございます。
     したがいまして,学校全体の教育活動を,また式の進行全体を著しく妨害するといったようなことは別にいたしまして,今御指摘のような点につきましては,各学校におきまして,あくまでも教育上の配慮のもとに,校長のもとに全教職員が一致した適切な指導をしていただくように私どもとしてもお願いをしてまいりたいと思っております。
    (平成11年7月21日 衆議院内閣委員会文教委員会連合審査会 政府委員)
  •  およそ教育におきまして,さまざまな場面で子供の内面にかかわってくる指導があり得ると。そもそも教育自身が精神的な作用を伴うものでございますので,そういった場面は非常に多いわけでございます。
     しかしながら,すべての子供に一定のことを教えることが直ちに強制であるということになりますと,これはおよそ公教育は成り立たないわけでございまして,内心にかかわるかどうか,あるいは内面的な作用にかかわってくるかどうかという問題と,それが内心にわたって憲法が保障するような内心の自由を侵害することに当たるかどうかと,この問題は教育上きちっと分けて論議をされるべきだと思っております。
    (平成11年8月2日 参議院国旗及び国歌に関する特別委員会 政府委員)

 

7 国旗・国歌の指導と児童・生徒の評価について

(答)
  •  入学式,卒業式などの特別活動については指導要録や内申書におけるいわゆる五段階評価等による評定の対象にはならないと考えております。
    (平成11年8月2日 参議院国旗及び国歌に関する特別委員会 文部大臣)
  •  児童生徒に対する評価はさまざまな場面で行われます。個々の授業や儀式について,教師がそれを適切に教育のプロセスとして評価していくという場面もございますし,あるいは学期ごとにいわゆる通信簿というような形で評価するという場面もございます。あるいは一般的には,年間を通じて,学校における指導の基本的な様式として指導要録というものをつくるということが学校教育法施行規則で決まっているわけでございますが,例えばこの指導要録について見てみますと,入学式,卒業式などにおきます特別活動につきましては,いわゆる五段階評価というような評定の対象にはしないということに文部省としてもいたして,指導しているわけでございます。
     なお,これらの書式の中におきましては,児童生徒の日常の活動状況について主な事実や所見を記載する所見欄というものも設けられておりますが,文部省の指導といたしましては,所見欄につきましては,当該児童生徒の長所を取り上げることが基本となるものであるということに十分留意をするようにという指導を行っているところでございます。
     したがいまして,御指摘のような,単に歌わなかったあるいは起立しなかったというようなことがそのまま指導要録等に記載されることには通常ならないものと私どもは考えているところでございます。
    (平成11年7月21日 衆議院内閣委員会 政府委員)

 

8 国旗・国歌の指導に係る教職員の職務と内心の自由との関係について
(答)
  •  学校は,児童生徒の発達段階に即して教育を施すことを目的とするものでございまして,校長や教員は,関係の法令や上司の職務上の命令に従って教育指導を行わなければならないという職務上の責務を負うものでございます。
     学習指導要領におきましては,各学校の教育課程の基準として,法規としての性質を有するものでございまして,各学校においては,学習指導要領を基準として校長が教育課程を編成し,これに基づいて教員は学習指導を実施するという職務上の責務を負うものでございます。
    (平成11年7月21日 衆議院内閣委員会文教委員会連合審査会 文部大臣)
  •  一般に,思想,良心の自由は,それが内心にとどまる限りにおいては絶対的に保障されなければならないということは繰り返し申し上げているとおりでございますが,それが外部的行為となってあらわれる場合には,一定の合理的範囲内の制約を受け得るものと解されております。校長が学習指導要領に基づき法令の定めるところに従い所属教職員に対して本来行うべき職務を命じることは,当該教職員の思想,良心の自由を侵すことにはならないと考えられます。
    (平成11年7月21日 衆議院内閣委員会文教委員会連合審査会 文部大臣)
  •  一般に,思想,良心の自由というものは,それが内心にとどまる限りにおいては絶対的に保障されなければならないと考えております。しかし,それが外部的行為となってあらわれるような場合には,一定の合理的範囲内の制約を受け得るものと考えております。
     学校において,校長の判断で学習指導要領に基づき式典を厳粛に実施するとともに,児童生徒に国旗・国歌を尊重する態度を指導する一環として児童生徒にみずから範を示すことによる教育上の効果を期待して,教員に対しても国旗に敬意を払い国歌を斉唱するよう命ずることは,学校という機関や教員の職務の特性にかんがえてみれば,社会通念上合理的な範囲内のものと考えられます。そういう点から,これを命ずることにより,教員の思想,良心の自由を制約するものではないと考えております。
    (平成11年7月21日 衆議院内閣委員会文教委員会連合審査会 文部大臣)
  •  教員は,関係の法令や上司の職務上の命令に従いまして教育指導を行わなければならないものでございまして,各学校においては,法規としての性質を有する学習指導要領を基準といたしまして,校長が教育課程を編成し,これに基づいて教員は国旗・国歌に関する指導を含め教育指導を実施するという職務上の責務を負うものでございます。
     本法案は,国旗・国歌の根拠について,慣習であるものを成文法として明確に位置づけるものでございます。これによって国旗・国歌の指導にかかわる教員の職務上の責務について変更を加えるものではございません。
    (平成11年8月2日 参議院国旗及び国歌に関する特別委員会 文部大臣)

 

9 国旗・国歌の指導に関する教職員への職務命令や処分について

(答)

<職務命令について>

  •  学校におきましては,国旗・国歌の指導を行うに当たりまして,校長は日ごろから職員会議等の場を通じて,教員等の間で国旗・国歌の指導あるいはその意義等につきまして,意思疎通,共通理解を図るように努めて,全教員が一致協力して積極的に国旗・国歌の指導を行うような学校運営上の配慮を行うことは御指摘のように大変大事なことでございます。
  •  しかしながら,このような取り組みをしたにもかかわらず国旗・国歌の指導を教員に求めることが困難な場合,そういう場合につきましては,校長は,学校運営の責任者として学習指導要領の趣旨を実現するために,必要に応じ教員に対し職務命令を発することもあり得るものでございます。
    (平成11年8月2日 参議院国旗及び国歌に関する特別委員会 政府委員)
  •  私は,教育というのは根本的に先生と児童生徒の信頼関係であり,またそれを生み出すのは先生方同士の信頼関係だと思っています。ですから,職務命令というのは最後のことでありまして,その前に,さまざまな努力ということはしていかなきゃならないと思っています。
     ただ,極めて難しい問題に入っていったときに最終的にはやむを得ないことがあるかもしれませんが,それに至るまでは校長先生も,また現場の先生方もよくお話し合いをしていただきたいと思っています。
    (平成11年8月6日 参議院国旗及び国歌に関する特別委員会 文部大臣)

<処分について>

  •  職務命令を受けた教員は,これに従い,指導を行う職務上の責務を有し,これに従わなかった場合につきましては,地方公務員法に基づき懲戒処分を行うことができることとされているところでございます。
     そこで,実際の処分を行うかどうか,処分を行う場合にどの程度の処分とするかにつきましては,基本的には任命権者でございます都道府県教育委員会の裁量にゆだねられているものでございまして,任命権者である都道府県におきまして,個々の事案に応じ,問題となる行為の性質,対応,結果,影響等を総合的に考慮して適切に判断すべきものでございます。
     なお,処分につきましては,その裁量権が乱用されることがあってはならないことはもとよりのことでございます。
    (平成11年8月6日 参議院国旗及び国歌に関する特別委員会 政府委員)
  •  教育の現場というのは信頼関係でございますので,とことんきちっと話し合いをされて,処分であるとかそういうものはもう本当に最終段階,万やむを得ないときというふうに考えております。このことは,国旗・国歌が法制化されたときにも全く同じ考えでございます。
    (平成11年8月6日 参議院国旗及び国歌に関する特別委員会 文部大臣)

 

10 学校における日章旗及び君が代の歴史や由来の指導について

(答)
  •  学校におきます国旗・国歌の指導は,児童生徒に我が国の国旗と国歌の意義を理解させ,これを尊重する態度を育てるとともに,諸外国の国旗と国歌も同様に尊重する態度を育てるために行っているものであります。国旗・国歌の意義を正しく理解するためには,我が国の国旗・国歌の歴史や由来などについて学習することは大事なことだと考えます。
     現在でも,例えば小学校6年生社会科の教科書において,国旗や国歌はその国の成り立ちと深い関係があること,日の丸は幕末から日本船の総船印として定められ,その後,明治政府によって日本の商船旗として定められたことなどの経緯をたどって国旗として扱われるようになったことなどの記述がみられるところでございます。
     今後とも我が国の国旗・国歌の歴史や由来などについて適切に指導が行われることを期待いたしておるところでございます。
    (平成11年8月9日 参議院国旗及び国歌に関する特別委員会 内閣総理大臣)
  •  6年生になりますと,国旗や国歌はそれぞれの国の成り立ちと深い関係があること,こういったことを学習する。具体的には,日の丸の場合ですと,幕末から日本の船の総船印として定められた,その後,明治政府によりまして日本の商船旗として定められたことなどの経緯をたどって国旗として定着するようになってきたというようなことも記述がふえまして,世界各国の国旗や国歌の成り立ちについても調べてみましょうというような学習の方法も提示いたしまして,各学校におきまして,教師の適切な指導のもとに国旗や国歌の由来等もあわせて学習することによりまして,最終的には国旗・国歌の正しい理解を得るということになっているわけでございます。
     特に,国歌の歌詞の意味につきましては,先ほど来お答えしておりますように,少なくとも小学校卒業までには音楽と社会科の授業が相まって,今回,政府の見解で示されておりますようなそういった君が代の歌詞の意味を正しく理解させる,そういう活動を継続的に行うようにいたしているところでございます。
    (平成11年8月2日 参議院国旗及び国歌に関する特別委員会 政府委員)

 

11 国歌「君が代」の歌詞の意味についての政府の解釈と学校における指導について

(答)
  •  これまで文部省におかれましては,国歌の指導に当たっては,社会科と音楽の指導が相まって,小学校卒業までに,国歌君が代が我が国憲法のもとにおいて天皇を日本国並びに日本国民統合の象徴とする我が国がいつまでも繁栄するようにとの願いを込めてきた歌であることを理解できるように指導をしていくものと考えておるわけでございます。このことは,この法案の審議に際して示されました政府の見解と異なるものではないわけでございまして,今後,文部省におかれましても,各学校において政府見解にのった適切な指導が行われていくと思うわけでございます。
     その指導の結果,生徒や児童一人一人が君が代の歌詞の意味などについてどのように受けとめていくかは,最終的には個々人の内心にかかわる事柄であろうと考えております。
    (平成11年8月6日 参議院国旗及び国歌に関する特別委員会 内閣官房長官)
  •  国歌の指導に当たりましては,社会科と音楽の指導が相まって,小学校卒業までに,今回の法案の審議等に際して示されました君が代の解釈,繰り返して申し上げますと,「日本国民の総意に基づき,天皇を日本国及び日本国民統合の象徴とする我が国のことであり,君が代の歌詞も,そうした我が国の末永い繁栄と平和を祈念したもの」との政府の見解にのった適切な指導が行われるよう配慮していく必要があると思っています。
    (平成11年8月6日 参議院国旗及び国歌に関する特別委員会 文部大臣)
  •  国歌の指導に当たりましては,文部省といたしましては従来から,今回の政府の見解と基本的に同じでございますけれども,国歌君が代は,日本国憲法において天皇を日本国並びに日本国民統合の象徴とする我が国がいつまでも繁栄するようにとの願いを込めた歌であることを理解できるようにするという観点から指導を行うようにお願いをしているところでございます。
     もとより,児童生徒の内心にまで立ち入って強制しようという趣旨のものではございませんので,個々の児童が最終的に君が代の歌詞の意味についてどのように受けとめるかということにつきましては,個々人の内心にかかわること,これは総理が一般国民について本会議でお述べになったことと基本的には同じだろうと思っておりますが,私どもといたしましては,従来からも国旗・国歌の意義につきまして文部省としての指導内容を示してきたところでございますし,今回の国旗・国歌の法案の提出に伴いまして政府としての見解が示された以上,学校教育におきましてこの見解をもとに指導をお願いするということになろうかと思っているところでございますし,このことは従来からの文部省の指導と基本的に変わるものではないと思っているところであります。
    (平成11年7月30日 参議院国旗及び国歌に関する特別委員会 政府委員)

 

12 国語において古典あるいは文学作品としての「君が代」を教えることについて

(答)
  •  まず,学習指導要領では,小学校,中学校,高等学校のいずれの段階におきましても,国語の授業において国旗・国歌の指導を義務づけているものではございません。高等学校等において古典の教材として指導する場合におきましては,当然に,古典の文法解釈というふうなこと,そしてその古典の時代の解釈などについて教えるものだと思います。
     (中略)
     これは,国としてはこういう解釈であるよと,しかし個人個人の解釈,さらに古典的な解釈,これはそれぞれ違った解釈があり得ると思っております。
    (平成11年8月6日 参議院国旗及び国歌に関する特別委員会 文部大臣)
  •  国語において国歌君が代を教材として取り上げなさいということは,学習指導要領においては何らどの学年についても触れていないわけでございますけれども,国歌の歴史的な由来なり,あるいはその歴史的に使われてきた過程なり,こういったものを理解させていくということは,国歌の君が代の歌詞の正しい理解を行っていくということで極めて重要でございます。
     そういった学習の過程,あるいは国語におきます文学作品としての取り扱い,これはまた別途文学作品としての取り扱いがあろうかと思いますけれども,学習の過程におきまして,そういった文学的な意味も含め,あるいは歴史的に使われてきた経緯等も含めて教えていって,最終的に政府の見解にのっとった適切な理解が導かれればよい,そういった指導が適切ではないかと思っているところでございます。
     なお,学校におきますこういった指導につきましては,教師,学校に対して義務づけを行っているものでございまして,教師や学校はこういった考え方にのっとって指導を行っていただきたいと思っているところでございますけれども,最終的に個々の児童生徒が君が代の歌詞の意味などについてどのように受けとめるかということにつきましては,個々人の内心にかかわる事項であろうかと考えているところでございます。
    (平成11年8月2日 参議院国旗及び国歌に関する特別委員会 政府委員)

 

13 歴史教育,特に近現代史の指導との関係について

(答)
  •  まず,学校における歴史教育というものを考えてみますと,小中高等学校を通じまして,児童生徒の発達段階に応じて,具体的な事象の学習を通して歴史に対する興味や関心を高めます。そして,歴史的事象を多角的に考察し,公正に判断する能力と態度を育てたり,歴史的思考力を培いまして,国民としての自覚と国際社会に生きる日本人としての資質を養うことをねらいとして行われていることでございます。もう申し上げるまでもございません。
     特に近現代史の教育につきましては,従来から,国際理解と国際協調の観点から,調和のとれた指導の充実に努めてまいりました。歴史教育におきましては,客観的,学問的な研究成果を踏まえながら,事実は事実として正しく指導すること,また,あくまで児童生徒の発達段階に応じて指導することが重要であると考えております。
     私は,戦前戦後の客観的な事実については子供たちにしっかり教えていかなければならないことであると考えております。こういう意味で,歴史教育,特に近現代史を正しく日本の児童生徒に教えることも国際理解を深める上で極めて重要であると考えております。
    (平成11年8月6日 参議院国旗及び国歌に関する特別委員会 文部大臣)

 

14 入学式,卒業式の実施方法について

(答)
  •  入学式,卒業式ということの意味でございますが,学校において行われるさまざまな行事の中でも,入学式や卒業式は学校生活に有意義な変化や折り目をつけるというところだと思うのです。そこでは,厳粛かつ清新な雰囲気の中で,そして愉快な,気持ちのよい雰囲気の中で,新しい生活の展開への動機づけを行っていく,そして学校,社会,国家などに対する集団への所属感を深める上でよい機会となるものと考えております。このような意義を踏まえまして,入学式や卒業式などにおいて国旗を掲揚するとともに国歌を斉唱するよう指導することにいたしている次第でございます。
     入学式,卒業式は,新しい生活の展開への動機づけを行う機会でございますので,繰り返しになりますが,厳粛かつ清新な雰囲気をつくり出すよう工夫することが極めて大切であると考えております。
     その具体的な実施方法につきましては,各学校や,特に校長や設置者である教育委員会の判断にゆだねられている次第でございます。
    (平成11年7月21日 衆議院内閣委員会文教委員会連合審査会 文部大臣)
  •  卒業式,入学式におきまして国旗を掲揚し国歌を斉唱するように指導するものとする,このことは法規的な性格を持つ命令として具体的に学習指導要領に書いているわけでございますので,これはすべての学校において守っていただくと。ただ,その式典の内容まで文部省の学習指導要領に書いているわけではございませんので,これは最終的には各設置者の判断,あるいはそれに基づく校長の責任においてさまざま工夫があってしかるべきということでございますけれども,最初に申し上げました国旗を掲揚し国歌を斉唱する,この二点だけは守っていただくという必要があるというわけでございます。
    (平成11年8月2日 参議院国旗及び国歌に関する特別委員会 政府委員)
  •  卒業式,入学式に国旗を掲揚し,国歌を斉唱すると学習指導要領に書いてあるわけでございまして,国旗日の丸,国歌君が代を掲揚し斉唱する以外に各学校においてどのような形で子供たちの卒業,入学を祝うかというのは,各学校において十分御議論をいただき,地域の方々や父母の方々に御了解をいただいた上でそれが祝われるかたちになっていく,これは各学校あるいは設置者である教育委員会の判断にゆだねられているところでございます。
    (平成11年8月2日 参議院国旗及び国歌に関する特別委員会 政府委員)

 

15 学習指導要領に特に定められている場合以外の国旗・国歌の指導について

(答)
  •  私が,総合的な学習の時間で国際理解教育を行うときに国旗・国歌を扱うこともあるというふうなことを申し上げました。そこをきちっと意味をもう一度申し上げますと,こういう機会に国際理解をやろうというふうなことも考えられておりますので,そういう国際理解をやりながら自分自身の国旗あるいは国歌,外国の国旗・国歌ということについて学ぶことがいいと私は考えた次第でございます。
     また,学習指導要領で定められております小中学校の社会科,小学校の音楽科,入学式や卒業式における指導だけではなく,各学校の判断によりまして創意をして,地理や歴史を勉強する地理・歴史科,公民科,外国語科などや総合的な学習の時間などにおきまして,国際理解教育を推進するという観点から国旗・国歌を尊重する教育を行っていくことが大切であるということを申し上げた次第でございます。
     また,運動会等々のことにつきましては,これはもちろん各学校の御判断でやっていただいていいと思いますが,いろいろなところで日の丸とか君が代とか,そういうふうなものについて御理解を深めていただきたいと思います。
    (平成11年8月2日 参議院国旗及び国歌に関する特別委員会 文部大臣)
  •  学習指導要領におきましては,特別活動の内容といたしまして,「入学式や卒業式などにおいては,その意義を踏まえ,国旗を掲揚するとともに,国歌を斉唱するよう指導するものとする。」と書いてございまして,学習指導要領上,全国のすべての学校で入学式,卒業式,これはやっていただきたい。「など」というところでどういう内容を踏まえるかということにつきましては,文部省は従来から,始業式や終業式,運動会,開校記念日,いろんな学校における行事,儀式がある,そういったことを前提にして各学校や地域の判断において行う,これはゆだねられているところでございますので,入学式,卒業式以外にすべてやらなければならない,あるいはやらなければ学習指導要領に違反するというようなものではございませんで,各学校長の判断によりまして,やっていただくかやっていただかないかは任されているということでございます。
     ただ,学校において,始業式や終業式や運動会等においても国旗を掲揚し国歌を斉唱するというような教育活動を一たん決めましたら,その後の教員の職務の手続きというのは,これは入学式や卒業式と何ら変わるところはないわけでございますので,活動自体をやるやらないということは学校の判断でございますけれども,決められた教育課程の実施という点におきましては,すべての教育活動に共通に,校長や教育委員会の責任のもとにおいて行っていただくということになろうかと存じます。
    (平成11年8月2日 参議院国旗及び国歌に関する特別委員会 政府委員)







 この資料は,第145回通常国会における,「国旗及び国歌に関する法律案」の審議にかかる,衆議院本会議,衆議院内閣委員会,衆議院内閣委員会文教委員会連合審査会,参議院本会議,参議院国旗及び国歌に関する特別委員会の議事録を,文部省初等中等教育局において抄録したものである。




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